直接話法と間接話法とは:その違いと言い換えの基本をマスターしよう

英語には話法(わほう)という人のセリフの書き方があり、話法は直接話法(ちょくせつわほう)間接話法(かんせつわほう)の2つに分けられます。

  • 直接話法:Taro says “I’m happy.”
  • 間接話法:Taro says that he is happy.

彼の言ったセリフをそのまま文字に起こすのが直接話法。彼の言ったセリフの主語や動詞の時制を調整して言い直すのが間接話法です。

最初に直接話法と間接話法の例文を見ながら、それぞれの意味・違い、2つの話法の言い換えを解説します。

直接話法

  • Taro says “I’m happy.” 太郎は「僕は幸せだ」と言う。
  • Tom asked her “Are you happy?” トムは彼女に「君は幸せ?」と聞いた。

直接話法は、次の構文で作られます。

主語 + 伝達動詞 + ” .”

伝達動詞とはsayやtell、askのような、言葉・情報などを伝える動詞のことです。

直接話法で気をつけるポイントは引用符と終止符の位置です。

ポイント1:引用符(””)で囲む

ポイント2:「./?/!マーク」(終止符)は引用符の中に置く

  • Taro says “I’m happy.” 太郎は「僕は幸せだ」と言った。

発言者のコメントの部分は引用符(””)で囲むルールがあります。日本語でカッコをつける代わりに英語では引用符を使います。

  • Taro says “I’m happy.” 太郎は「僕は幸せだ」と言う。
  • Taro says “I’m happy!” 太郎は「僕は幸せだ!」と言う。

ピリオド、クエスチョンマーク、エクスクラメーションマークはすべて、引用符の中に置きます。引用符の後ろに置いてしまうと間違いなので気をつけましょう。

直接話法の過去形

  • 現在形:Taro says “I‘m happy.” 太郎は「僕は幸せだ」と言う。
  • 過去形:Taro said “I‘m happy.” 太郎は「僕は幸せだ」と言った。

伝達動詞の時制が変わっても引用符内の動詞の時制は変わりません。

伝達動詞:時制を変える

引用符内の動詞:時制が変わらない

  • ⭕:Taro said “I‘m happy.” 太郎は「僕は幸せだ」と言った。
  • ❌:Taro said “I was happy.” 太郎は「僕は幸せだ」と言った。

したがって、伝達動詞が過去形だからといって、引用符内の動詞を過去形に変えるのは間違いとなります。

間接話法

  • Taro says that he is happy. 太郎は幸せだと言う。
  • Taro said that he was happy. 太郎は幸せだと言った。

間接話法は本人が言ったセリフを文法的に調整した用法です。本人のセリフを文字通りに書く直接話法と違って、主語や動詞の変化に気をつけなくてはいけません。

間接話法は、以下の構文で作られます。

主語 + 伝達動詞 + that + 主語 + 動詞

間接話法のポイントは次の3つです。

1.thatを使う

2.引用符を使わない

3.動詞の時制を伝達動詞に合わせる

  • Taro says that he is happy. 太郎は幸せだと言う。

上の例文を見ると分かるように、間接話法ではthatを伝達動詞の後ろに置き、引用符を使いません。

  • Taro said that he was happy. 太郎は幸せだと言った。

そして伝達動詞が過去形のときにthat以下の動詞の時制も過去形に合わせる必要があります。引用符内の動詞の時制が変化しない直接話法とはこの点で異なりますね。

言い換え

  • 直接話法を間接話法に直しなさい。
  • 間接話法を直接話法に直しなさい。

は小テストや入試問題に頻出の問題です。これまで個別で見てきた直接話法と間接話法をそれぞれ言い換える問題ですが、ルール通りに行えばそこまで難しいものではないのでここで基礎を勉強しましょう。

直接話法から間接話法への言い換え

  • Taro says “I’m happy.”
  • Taro says that he is happy.

本人が発したセリフをそのまま引用符の中に書く直接話法から間接話法に書き換えるには次の3つのステップが必要です。

1.引用符を取り除く

2.伝達動詞の後にthatを置く

3.引用符内にあった主語と動詞を置き換える

3番の「主語と動詞の置き換え」はその文の主語が男性だったらI’mをHe isに変えるように文ごとに調整する必要がありますが、1番と2番に関してはシンプルな動作ですね。

  • Taro said “I’m happy.”
  • Taro said that he was happy.

伝達動詞が過去形の時は注意が必要です。上3つのステップに加えて、

4.引用符内の動詞の時制を伝達動詞と一致させる

必要があります。上の場合だと、伝達動詞がsaidというように過去形になっているので引用符内にあったamもwasに変わっています。

間接話法から直接話法への言い換え

  • Taro says that he is happy.
  • Taro says “I’m happy.”

直接話法→間接話法にする問題に比べて間接話法→直接話法にする問題は少ないです。

間接話法を直接話法にするステップは次の3つです。

1.thatをなくす

2.that以下にあった部分に引用符をつける

3.that以下にあった主語と動詞を置き換える

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直接話法と間接話法の基本について解説しました。話法を初めて勉強した人にも「直接話法とは何か?」「間接話法とは何か?」「どのように書き換えるのか」などがわかったと思います。

今回の記事に加えて以下の記事も読むと、直接話法と間接話法の補足情報まで網羅できます。

sayとtell・疑問文や命令文の間接話法を解説|間接話法で変化する語句の一覧付き