代名詞(だいめいし)とは、名詞の代わりをすることのできる品詞の総称です。
代名詞と一言で言っても、heやshe、mineやotherなどその種類は多岐に及びます。
代名詞の中にはいくつものカテゴリーがあるので、このページではまず、代名詞とは何かについて簡単に説明した後、heやmineなどの代名詞がそれぞれどのカテゴリーに該当するのか、解説します。
1.代名詞とはそもそも何か
代名詞の本質は名詞の置き換え機能です。
では、どんな場合に名詞を置き換えるのか、またどんな場合に代名詞を使うのでしょうか。
- 同じ名詞を連続して使うのを避けるため
- 長い主語を避けるため
英語において名詞を置き換える場面は大きくわけてこの2種類です。1つずつ見ていきましょう。
1-1.同じ名詞の連続を避ける
- I met Anthony. Anthony is my friend.
- I met Anthony. He is my friend.
上の例文2つを見比べてみましょう。上の例文ではAnthonyという言葉が2回、下の例文では1回使われています。
英語だけでなく他の多くの言語でも同じですが、1つの文中に同じ単語を繰り返すのは冗長な印象を与えてしまうため、同じものを2回以上登場させる時は、2度目から代名詞で置き換える必要があります。
そこで、例文ではAnthonyをHeに置き換えています。
1-2.長い主語を避ける
- To walk everyday is good.
- It is good to walk everyday.
英語の主語が1つの単語ではなく、いくつかの単語の塊の場合があります。
- to play piano:ピアノを弾くこと
- walking in the park:公園を歩くこと
こういった長い塊が文の先頭に置かれる頭でっかちの文を英語は嫌います。
これを避けるために代名詞が主語の代わりとなって形式主語として文頭に置かれるのです。
以上が代名詞の持つ、名詞の置き換え機能の基本となります。この2つの前提を頭に入れながら下に続く色々な代名詞のカテゴリーを見ていくと理解しやすいはずです。
2.人称代名詞
人称代名詞(にんしょうだいめいし)はI、He、Sheのように人称によって形が変化する代名詞です。
人称代名詞はさらに細かく3つの小カテゴリーに分かれます。
- 主格〜は
- 所有格〜の
- 目的格〜を
人称には、
- 1人称:話し手
- 2人称:聞き手
- 3人称:それ以外
の3種類が存在し、
- 1人称=自分
- 2人称=相手
- 3人称=それ以外のもの
を指します。
2-1.主格:主語になる人称代名詞
2-2.所有格:名詞の前に付き持ち主を表す人称代名詞
2-3.目的格:目的語になる人称代名詞
3.所有代名詞
- This pen is mine.
- This is yours.
私の〜ではなく、私のものです。
代名詞の所有格は名詞とセットで使われますが、所有代名詞(しょゆうだいめいし)は単独で使われます。
4.再帰代名詞
日本語の〜自身を意味するのが再帰代名詞(さいきだいめいし)です。
- ・myとselfの間は空けない。
- ・単数形と複数形を区別する。
再帰代名詞は上記2点を注意が必要です。特に複数名詞はselfがselvesに形が変わるので間違えないようにしましょう。
5.指示代名詞
thisの複数がthese、thatの複数がthoseです。
- This is a pencil.
- That is a pencil.
- These are pencils.
- Those are pencils.
また、thoseはthose who〜と使われると、〜する人々という意味になります。
- Please offer your seat to those who may need it. 席を必要としている人に席をお譲りください。
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