過去形と過去進行形の違い・使い分けをわかりやすく解説

英語で過去を表す時制のうち、最初に学ぶのが過去形と過去進行形です。

  • I played tennis. 私はテニスをした。
  • I was playing tennis when he called me. 彼が私に電話した時、私はテニスをしていた。

過去の動作や状態を表す時に使うシンプルな時制が過去形。過去進行形は過去のある時点でまさに起こっている最中の行為を表す時制です。

このページでは、過去形と過去進行形にスポットを当てて、2つの違いや用法を解説します。

1-1.過去形

  • She played tennis. 彼女はテニスをした。
  • He wrote a book. 彼は本を書いた。

英語には過去形、過去進行形、現在完了形など「過去」を意味する時制はいくつかありますが、その中でもっともシンプルに「過去」を表現できるのが過去形です。

1つ目の文を例にとると、動詞が過去形になっているおかげで、私たちは「彼女が”過去に”テニスをした」をしたことが分かります。

過去形は動詞の原形をもとにして、多くの場合、語尾を変えることで作られます。詳しい作り方は次のページで解説していますが、基本ルールは「動詞の原形+ed」です。ただ動詞の過去形には例外が多いので、一つ一つ地道に覚えて行く作業も必要となります。

3-1.過去の動作

  • I opened the window yesterday. 私は昨日、窓を開けた。
  • I closed the door this morning. 私は今朝、扉を閉めた。

過去形は現在から見て「過去に起こった動作」を表すことができます。

上2つの例文を見ると分かるように、過去形は「過去」に起こった動作であれば、いつでも使えます。その動作が起こったのが「昨日」であっても、「今朝」であっても、今から見て過去であれば過去形が使われます。

3-2.過去の状態

  • The restaurant was closed yesterday. 昨日、レストランは閉まっていた。
  • The window was open this morning. 今朝、窓が開いていた。

動詞の過去形は「過去の動作」だけでなく、「過去のある時点における状態」を表すこともできます。

1つ目の例文だと、

  • 過去のある時点:昨日
  • 状態:閉まっている状態

という風に分解できますね。英文を読む時には、「いつ」、「何が」、「どういう動作・状態か」という要素に分けて考えると読みやすくなります。

3-3.過去の習慣

  • I often listened to the music when I was a child. 子供の頃、よく音楽を聴いていた。
  • He played tennis when he was a high school student. 高校生の時、彼はテニスをしていた。

これまで見てきた動詞の過去形の用法にプラスして、もう一つ重要な用法があります。それが「過去の習慣」です。

「過去の習慣」で表すことができるのは、一度だけでなく、過去に繰り返し行われた動作です。1つ目の例文のように副詞のoften「よく・しばしば」と一緒に使われることが多いです。

4.過去進行形

  • He was cooking when I visited him. 私が彼を訪ねた時、彼は料理をしていた。

現在進行形と同じように「進行形」とは「まさに起こっている最中の行為」を表します。それに「過去」がついたのが「過去進行形」で、過去進行形はすなわち、

過去のある時点でまさに起こっている最中の行為

を表します。「過去のある時点」というのがとても大事で、過去進行形は「過去のある時点」が明らかでないと使用できないというルールがあります。1つ目の例文だと、「過去のある時点」とは、when I visited him私が彼を訪ねた時というタイミングです。

もう一つ例文を見てみましょう。

  • I was playing tennis this morning. 私は今朝、テニスをしていた。

この文での「過去のある時点」は「今朝」というタイミングですね。過去進行形が使われている文には必ず「過去のある時点」を指す表現が含まれているので、そのポイントを押さえておきましょう。