英語の分詞構文の作り方や様々な用法・訳し方を例文とともに解説!

以下の記事などで解説した現在分詞・過去分詞は形容詞として使われる分詞でした。

名詞を修飾する現在分詞・過去分詞の限定用法を解説 補語として使われる現在分詞・過去分詞の叙述用法を解説

こうした現在分詞・過去分詞とは異なり、分詞構文(ぶんしこうぶん)副詞として使われるing形です。whenやbecauseなどの接続詞を使わず、ing形だけで文をつなげて表現しようというのが分詞構文の目的です。

1.分詞構文の作り方

ここからは分詞構文がどのようにできるのかを見ていきます。

  1. He was watching TV. 彼はテレビを見ていた。
  2. He had breakfast. 彼は朝食を食べた。

この2つの文を分詞構文を用いてつなげると、 Watching TV, he had breakfast. 彼はテレビを見ながら朝食を食べた。

となります。この例文では1つ目の文のHe was watching TV. から分詞構文Watching TVを作りました。

このように元の文が能動態であれば分詞構文の形は現在分詞と同じです。

  • Because I was caught in a shower, I entered the store. にわか雨に遭ったので、私はその店に入った。

次にこの例文を分詞構文を用いて書き換えてみると、

  • Caught in a shower, I entered the store.

となります。この例文では元のBecause I was caught in a showerから分詞構文Caught in a showerを作りました。

このように元の文が受動態であれば分詞構文の形は過去分詞と同じです。

まとめると分詞構文の形は、元の文が能動態であれば現在分詞の形と同じ、反対に受動態であれば過去分詞の形と同じになります。

2.分詞構文の用法

分詞構文は接続詞を使わずに文をつなげるものなので、本来厳密に訳を考える必要はありません。緩く訳す程度が本来の分詞構文です。

ただ最初のうちはどういう訳があるのか、どういう用法があるのかがわからず、訳すのに手間取ってしまうこともあると思います。そこで用法を分類して解説します。

2-1.継起「~して」

  • Taking a key out f my bag, I opened the box. 私はかばんから鍵を取り出して、その箱を開けた。

2-2.同時「~しながら」

  • He was cooking, singing a song. 彼は歌いながら料理をしていた。

2-3.時「~する時」

  • Looking up, I saw a shooting star. 見上げると、流れ星が見えた。

2-4.理由「~ので」

  • Written in French, I can’t read the book. その本はフランス語で書かれているので、私には読めなかった。

このように分詞構文はその文脈によって様々な意味に変わります。ここに紹介した意味を覚えることも大切ですが、必ずしも分類通りに行くわけではないのであまり厳密になりすぎずに読解していくことをおすすめします。

3.完了形の分詞構文

  • Having studied hard, she succeeded in the exam. 一生懸命勉強したので彼女は試験に合格した。

主節の動詞(succeeded)よりも過去のこと表す時、having + 過去分詞を使います。

  • Because she had studied hard, she succeeded in the exam.

分詞構文を使わない形に例文を書き換えると以上の通りです。

4.接続詞 + 分詞構文

  • When running in the school yard, he was injured. 彼は校庭を走っている時に怪我をした。

分詞構文は接続詞を省略して文をつなげるのが基本ですが、例文のようにあえて接続詞を残すこともあります。これは分詞構文の意味を明確にするためです。

5.独立分詞構文

  • There being an apple on the table, I ate it. 机の上にリンゴがあったので私はそれを食べた。

この例文は、

  1. There were an apple on the table. 机の上にリンゴがあった。
  2. I ate it. 私はそれを食べた。

という2つの文を分詞構文でつなげたものです。ただこれまでとは違うのは分詞構文の前にThereがあることです。

基本的に分詞構文に書き換える部分の主語は省略します。しかし、今回のように主節の主語(I)と分詞構文の意味上の主語(There)が一致しない場合、意味上の主語を分詞構文の前に残したままにします。

このような分詞構文を独立分詞構文と言います。