今回は倒置についてパターンごとに分類しながら解説します。
1.否定を表す副詞(句)が前に出る
- I have never played tennis.
- Never have I played tennis. 私は一度もテニスをしたことがない。
1つ目の文が通常の文、2つ目が倒置が起きている文です。否定を表す副詞(句)が前に出ると、その後ろは疑問文の語順になります。
否定を表す副詞(句)+ 疑問文の語順
- We can use the room only under special circumstances.
- Only under special circumstances can we use the room. 特別な状況下においてのみ、私達はその部屋を使うことができる。
onlyも否定語として見なされるので、onlyを含む副詞句が前に出る場合も倒置が起きます。
2.場所や方向を表す副詞(句)が前に出る
- My key was under the table.
- Under the table was my key. 机の下にあったのは私の鍵だった。
ここでは場所を表す副詞句under the tableが前に出て、その後ろが「動詞 + 主語」という語順になっています。
方向や場所を表す副詞(句) + 動詞 + 主語
- Under the table it was.
しかし、主語がitのような代名詞の場合、倒置は起こりません。
3.目的語が前に出る
3-1.目的語が否定語を含む場合
- I have nothing.
- Nothing have I. 私は何も持っていない。
否定語を含む目的語nothingが前に出ているため、その後の語順は疑問文の語順となっています。
否定語を含む語順 + 疑問文の語順
3-2.目的語が否定語を含まない場合
- I have an apple, and an orange you have. 私はリンゴを、あなたはオレンジを持っている。
目的語an orangeが前に出ていますが否定語を含まないので、その後の語順は「主語 + 動詞」というように倒置は起こりません。
否定語を含まない目的語 + 主語 + 動詞
4.補語が前に出る
- This story is interesting.
- Interesting is this story. おもしろかったのはこの話です。
補語interestingが前に出ることによって、その後の語順が「動詞 + 主語」というように倒置しています。
補語 + 動詞 + 主語
- Interesting it is.
ただし、主語が代名詞の場合、補語が前に出ても倒置は起こりません。
補語 + 主語 + 動詞
5.慣用的な倒置
- “I want to go home.” “So do I.” 「帰りたいです」「私もです」
- “I can’t swim.” “Neither[Nor] can I.” 「私は泳げません」「私もです」
前の肯定文を受けて~もそうだと答える場合はso + 動詞 + 主語、前の否定文を受けて~もそうでないと答える場合はneither[nor] + 動詞 + 主語となります。
(肯定文を受けて)so + 動詞 + 主語
(否定文を受けて)neither[nor] + 動詞 + 主語
- He said that the book was interesting, and so it is. 彼はその本がおもしろいと言ったが、まさにその通りだ。
ちなみにso + 主語 + 動詞とするとその通りだという意味になります。