名詞的・形容詞的・副詞的用法の3用法と不定詞の否定形を解説

英語では、to + 動詞の原形のセットを不定詞(ふていし)と言います。

  • to do
  • to play
  • to walk

のようにtoと動詞の原形を組み合わせるだけなので、覚えやすいですね。

そんな不定詞は文のなかでどういう役割をもっているのか。このページでは不定詞に存在する3つの用法、

  • 名詞的用法
  • 形容詞的用法
  • 副詞的用法

について勉強していきます。

1.名詞的用法「〜すること」

  • To play soccer is fun. サッカーをすることは楽しい。(主語)
  • My dream is to become a teacher. 私の夢は先生になることです。(補語)
  • I want to be famous. 私は有名になりたい。(目的語)

名詞的用法はその名の通り、不定詞が名詞として扱われる用法です。名詞と同じということは、文の要素としては、主語、補語、目的語、として使われます。

1つ目の例文ではto play soccer「サッカーをすること」という不定詞のかたまりが主語として使われていますね。

1-1.形式主語

  • To play soccer is fun. サッカーをすることは楽しい。
  • It is fun to play soccer. サッカーをすることは楽しい。

一つ目の例文を主語・動詞・補語に分解すると、

  • 主語:To play soccer
  • 動詞:is
  • 補語:fun

というように主語だけが極端に長くなっているのが分かります。英語では文頭の主語が長いと頭でっかちの文になってしまい、そのバランスの悪さを避けるために形式主語itが仮の主語として使われます。

  • It is fun to play soccer. サッカーをすることは楽しい。

この文では真主語to play soccerの代わりに形式主語itを主語の位置に置いていますが、先の文と意味自体は変わりません。大切なのはバランスの良さなのです。

1-2.形式目的語

  • I found it difficult to meet him at the place. その場所で彼と会うのは難しいことがわかった。

この例文を主語・動詞・目的語・補語に分解すると、

  • 主語:I
  • 動詞:found
  • 目的語:it = to meet him at the place
  • 補語:difficult

となっており、この文の文型がSVOCであることがわかります。

このようにSVOCでOに不定詞が来る場合は、形式目的語itを代わりに置いて、不定詞を後ろに持っていきます。主語の場合、To play soccer is fun.のように文頭に不定詞を置いても文法的には間違いではありませんでしたが、目的語の場合は必ず形式目的語を使用しなければなりません。

SVOCといった文の要素については以下のページを参照してください。

文の4要素(主語・動詞・目的語・補語)を理解しセンテンスをSVOCに分けてみよう

2.形容詞的用法

不定詞がhappyやbeautifulなど、形容詞のように名詞を修飾する用法です。名詞+不定詞という形で、不定詞は修飾する名詞の直後に置かれます。

2-1.「~する」

  • I have few friends to play soccer with me. 私はサッカーを一緒にする友達が少ない。

形容詞は普通、修飾する名詞の前に置かれますが、不定詞の形容詞的用法の場合は名詞の後ろに置かれます。

上の文で不定詞to play soccerは直前の名詞few friends少ない友達を修飾しています。少ない友達とはどういう友達なのか?をより詳しくするために、後ろにto play soccerサッカーをするをつけて、サッカーをする友達と説明しています。

2-2.「~するための、~すべき」

  • I have a lot of things to do. やるべきことがたくさんある。

不定詞to doは直前の名詞a lot of thingsたくさんのことを修飾しています。

上の例文はよく使われることが多い言い回しなので丸々文を覚えてしまうのがよいでしょう。

2-3.同格「~するという」

  • I made a decision to leave Japan. 私は日本を去る決心をした。

decision決心の内容が直後の不定詞to leave Japanによって説明されています。このように名詞と修飾する不定詞がイコールのような関係になるものを同格と言います。

3.副詞的用法

不定詞が副詞のように機能し、動詞、形容詞、副詞、文全体などを修飾する用法が不定詞の副詞的用法です。

3-1.目的「~するために」

  • I went there to meet him. 私は彼に会うためにそこに行った。

to meet him彼に会うはI went thereそこに行ったという動作の目的を表しています。

目的の意味として不定詞が使われていることをはっきり示すためにin order to doso as to doが使われることもあります。

  • I went there in order to meet him. 私は彼に会うためにそこに行った。
  • I went there so as to meet him. 私は彼に会うためにそこに行った。

3-2.結果「~して、その結果~」

  • He grew up to be a great tennis player. 彼は成長して偉大なテニス選手になった。

不定詞はgrew upという動作の後の結果を表しています。

3-3.感情の原因「~して」

  • I’m glad to see you. あなたにお会いできて嬉しいです。
  • I’m happy to hear that news. その知らせが聞けて幸せです。

happyやglad、surprisedなど、感情を表す語句の後で不定詞を使い、感情の原因を表します。

3-4.判断の根拠「~するなんて、~するとは」

  • He must be rich to buy five cars. 車を5台買うなんて彼はお金持ちに違いない。

不定詞は彼がお金持ちであるという判断の根拠(車を5台買う)を表しています。must~に違いない cannot~のはずがない、感嘆文と一緒によく使われます。

4.不定詞の否定形

  • She promised not to overeat. 彼女は食べ過ぎないことを約束した。
  • It is important not to eat too much. 食べ過ぎないことが重要だ。
  • I left early in order not to arrive late. 遅れないように早く出発した。

不定詞の否定形はnot to doという語順になります。notの語順を間違える人が多いので、問題集やテストでも語順を狙った問題が頻出します。惑わされないようにnot to doという順番をしっかりと覚えるようにしましょう。