動名詞の基本的な用法と否定形・受動態・完了形を学ぼう

動名詞(どうめいし)とは、動詞を名詞として扱う用法です。動詞の語尾にingをつけることで動名詞は作られます。

  • play→playing 遊ぶこと
  • walk→walking 歩くこと
  • study→studying 勉強すること
  • take pictures→taking pictures 写真を撮ること

動名詞を日本語に訳すときは〜することと訳します。日本語で”歩くこと”が趣味だ”テニスをすること”が好きだというのと同じ感覚ですね。

ここからは実際に動名詞がどのように文中で使われているのかをパターン別に見ていきます。

動名詞の用法

動詞から動名詞になると、動名詞の用法は名詞と同じになります。名詞と同じであるため主語や目的語として使われます。

  • Running is fun. 走ることは楽しい。(主語)
  • His hobby is taking pictures. 彼の趣味は写真を撮ることです。(補語)
  • I like playing baseball. 私は野球をすることが好きです。(目的語)
  • He is good at playing tennis. 彼はテニスをするのが得意です。(前置詞の目的語)

これらの例文のように動名詞は通常の名詞と同じで、

  • 主語
  • 補語
  • 目的語
  • 前置詞の目的語

になることができます。

動名詞の動詞的性質

ここまでは動名詞を名詞として扱う場合を解説しました。参考書によっては異なる説明もあるでしょうが、基本的に動名詞は名詞と捉える方が学習しやすいと思います。

しかし、動名詞は元々動詞だったことから、動詞的な性質を見せることもあります。

  • His hobby is taking pictures. 彼の趣味は写真を撮ることです。
  • I like playing baseball. 私は野球をすることが好きです。

上の例文中のtaking pictures 写真を撮ることやplaying baseball 野球をすることのように、動名詞は後ろに動名詞の目的語を続けることができます。目的語を取るというのは名詞ではなく動詞的な性質によるものです。元々が動詞だったからこそ動名詞は目的語を続けることができるのです。

  • successfully passing an interview 面接で首尾よく合格すること

また、動名詞は名詞でありながらその動詞的性格のために副詞によって修飾されることもあります。

例えば、上の例文のsuccessfully 首尾よく、うまくは動名詞passingを修飾しています。passing an interviewは目的語を続ける動名詞であり、これは動詞的性質の強い動名詞です。だから、副詞で修飾することができます。

  • careful watching 注意深く見ること

一方で、careful watchingのように後ろに目的語を続けない名詞的性質の強い動名詞の場合、副詞ではなく形容詞で修飾します。

いろいろと説明されて混乱してしまうかもしれませんが、もしまだ動名詞を勉強し始めたばかりであれば、動名詞は基本名詞だけど、たまに動詞っぽく振る舞うと理解しましょう。

動名詞の否定形

  • Not eating too much is important. 食べ過ぎないことが大事だ。
  • Not saying hello is rude. 挨拶をしないことは失礼だ。

〜することの否定形、〜しないことを英語で表すにはnot + 動名詞を使います。

動名詞の否定形ではnotの位置を間違えないように注意しましょう。置かれる場所は必ず動名詞の直前です。

動名詞の受動態

I hate being ordered. 私は命令されるのが嫌いだ。

受動態の動名詞は

being + 過去分詞

という形になります。通常の受動態がbe動詞+過去分詞ですから、このbe動詞を動名詞にしたイメージです。

動名詞の完了形

I am proud of having won the game last year. 私は去年その試合に勝ったことを誇りに思っている。

完了形の動名詞は

having + 過去分詞

です。通常の完了形はhave + 過去分詞ですから、このhaveが動名詞になったと考えましょう。

主節の動詞が表す時点よりも前の時点の出来事を完了形の動名詞は表します。例文では主節の動詞amが表す時点(現在)よりも前の時点(去年)においてその試合に勝ったことを動名詞の完了形は表しています。