いざ「勉強しよう!」と思っても何から始めれば良いのかわからず、先に進めない人はいませんか? 勉強にはある程度決まったルートがあり、ルートを外れると無駄な勉強をしてしまうことがあります。
受験まで時間は限られているので、できるだけ無駄のない勉強をしたいものです。
そこで今回は高校生の英語の勉強法について解説します。今回の記事を読んで正しい勉強法、勉強のルートを学び、上手に時間を使って合格しましょう。
受験英語の勉強は4分野に分けられる
英語の勉強と一口に言っても、その内容は多岐に渡りますので、まずは英語の勉強を細かく分類してみましょう。
高校生の英語の勉強を分解してみると、英単語、文法、英文解釈、長文読解の4つに分けられます。この4つを勉強することで英語の成績はアップしますが、ただ闇雲に勉強しても効率は良くわりません。
バラバラに勉強するのではなく次につながるような形で勉強します。そのためには文法から英文解釈、英文解釈から長文読解という流れで勉強し、この流れと並行して英単語の暗記を続けていくのがおすすめです。
では個々の勉強内容、勉強法について解説していきます。
英単語
英単語は受験が終わるまで常に勉強し続けます。大変かもしれませんがこればかりは続けるしかありません。なぜなら人間は忘れる生き物だからです。
とはいえ続けるのは難しいですよね。そこで習慣化してしまうことをおすすめします。「毎日夜の8時に1時間英単語の暗記をする」「200個の英単語を発音する」など自分でルールを決めて習慣化すると毎日続けられます。
英単語の暗記法については書いて覚えたり、見て覚えたりなど様々ですが、これは自分に合ったものを選ぶのが良いでしょう。
私の場合は書いても覚えられず、見ても覚えられなかったのですが、発音すると覚えられることに気づき、最終的には部屋をぐるぐる歩き回りながら発音するという暗記法にたどり着きました。
このように人によって暗記法は異なるので、いろいろな暗記法を試しながら自分用の暗記法を見つけましょう。
また、英単語を暗記する上で注意点があり、まずは「英語を日本語に変換する」という方向で暗記してください。これは文法問題や長文読解のように「英語を日本語に変換する」行為の方が必要な機会が多いからです。
志望校によっては英作文が出題されることもあるので、その場合は「日本語を英語に変換する」という方向でも英単語を暗記しましょう。
おすすめの単語帳
シンプルな単語帳です。例文など余計なものは暗記せず、単語だけを覚えたい人向けと言えるでしょう。1900を買っておけばどの大学でも通用します。
レベル分けになっているので自分の志望校に合わせて買いやすく、CD付きのため正しい発音を身につけることができリスニングにも役立ちます。
例文で覚える単語帳です。例文にストーリーがあるので楽しんで覚えられます。実用的な英語力、会話力が身につきます。
ただ「例文まで覚えるのは大変」と感じる人は避けた方が良いでしょう。
単語帳を購入したら、先程書いたように毎日取り組みましょう。何度も繰り返しやることで英単語は定着します。これから紹介する「文法→英文解釈→長文読解」という流れと並行して受験が終わる瞬間まで単語帳に取り組み続けてください。
文法
文法の勉強法は、文法問題が全く解けない人とある程度解ける人で多少変わってきます。もし文法問題が全く解けないのであれば文法の基礎の理解から始めましょう。
「安河内の<新>英語をはじめからていねいに」では文法の基礎が講義形式で取り上げられています。文法がよくわからないという人向けです。文法問題が解ける自信がない場合は基礎を固めるために「安河内の<新>英語をはじめからていねいに」から勉強していきましょう。
文法問題がある程度解けるという人は文法書と問題集を使って勉強していきます。
文法書は以上のようなForestなどでも構いませんし、学校で購入したものがあればそれでも問題ありません。とにかく高校で学ぶ文法が網羅されている文法書であれば十分です。
問題集は「ネクステージ」「ヴィンテージ」「スクランブル」などがおすすめです。内容は特に変わりませんが、レイアウトなどの違いがあるので、実際に本屋で確認して自分に合うものを購入してください。
文法書と問題集の使い方ですが、まず問題集を解いてみましょう。すると間違えた問題やわからない問題が出てくると思います。その際、より詳しく理解するために文法書で該当箇所を調べてください。基本的にこの繰り返しで勉強していきます。
文法書は頭から読まず辞書のように使うことを意識して効率良く勉強していきましょう。
このようにして何周も文法問題集をやり遂げたら次のステップに行きます。
ちなみに志望校のレベルによってはより難しい文法問題が出題されることもあります。その場合はよりレベルの高い文法問題集を購入しましょう。
ただ今回のように長文読解のための文法であればこの記事で紹介した文法の勉強で十分です。
英文解釈
文法問題が解けるようになり文法が身についてきたら、英文解釈の勉強を始めましょう。
英文解釈とは簡単に言えば、英文の構造を見抜いて読解することです。英文解釈ができるようになることで、文法の知識をスムーズに長文読解に役立てられるようになります。論理的に英文が読めるようになるので英文解釈をしっかり勉強しましょう。
英文解釈を初めて勉強する人には「入門英文解釈の技術70」がおすすめです。よほど難しい英文の和訳問題が出題される場合は別ですが、通常の長文読解においては「入門英文解釈の技術70」だけで十分です。
「入門英文解釈の技術70」をマスターすれば長文読解に必要な英文解釈は身につきます。是非何度も「入門英文解釈の技術70」を繰り返してください。
長文読解
これで文法と英文解釈が身につき、いよいよ長文読解に挑戦する準備は整いました。文法、英文解釈の勉強と並行して単語帳をやっていれば単語の知識もだいぶ定着しているでしょう。
長文読解では英語の総合力が問われます。英単語、文法、英文解釈、全ての知識を活用して長文読解に挑みましょう。
長文読解の勉強では、たくさんの長文に触れることが一番重要です。もちろん文法や英文解釈のような知識を深める作業も必要ですが、英語には「慣れ」の要素もあります。
とにかくいろいろな長文をたくさん読むことで、自然に長文が読めるようになるのです。こればかりは数をこなすしかありません。
ただ数をこなすとは言っても見直しは大切です。設問がある長文であれば「なぜ間違えたのか」を丁寧に考えましょう。
また読めない英文があればその都度チェックしておいて、問題を解き終えた後に英文解釈をしてみてください。こうすることで実践的な英文解釈の技術も身に付きます。問題集によっては英文解釈が載っていることもあるので参考にしましょう。
私個人が特におすすめする長文問題集としては「大学入試 全レベル問題集 英語長文」です。
「大学入試 全レベル問題集 英語長文」は繰り返し勉強しやすい工夫がされている長文問題集です。収録されている長文の音声が入ったCDが付いており、これが2段階のスピードに対応しています。
そのため自分の習熟度に合わせてスピードを変えることができます。「まだ速いスピードでは聞き取れないかな」と思ったら遅いスピードの方で再生すれば良いですし、慣れてきて聞き取れるようになったらスピードが速い方を再生しましょう。
レベルも1から6まであり、細かく分類されているので自分のレベルに合ったものを選択しやすいです。また、レベル4までは全ての長文に英文解釈がされているので、解釈に困る英文があっても全く問題がありません。
唯一のデメリットは、レベルにもよりますが収録問題数がおよそ10題と若干少ないことです。ただこれも繰り返し勉強する長文問題集だと考えれば十分と言えます。ちなみに収録問題数が多い長文問題集だと1冊で30題近く収録されていることがありますが、こういった長文問題集が必ずしも自分に合っているとは限りません。
もしおすすめの長文問題集について悩んでいるのであれば、以下の記事でより詳しく解説したので参考にしてください。
【完全保存版】おすすめの英語長文問題集10冊をメリット・デメリットを踏まえて比較レビュー
まとめ
高校生が英語を勉強する時の流れとしては、文法→英文解釈→長文読解です。この流れと並行してずっと英単語の勉強をし続けます。
また、英単語・文法・英文解釈の知識の集大成が長文読解ですから、長文が読解できるようになることを常に意識しながら勉強していきましょう。