3つの複合関係代名詞(whoever・whichever・whatever)について例文とともに解説

関係詞に-everがつき、先行詞を含んでいるものを複合関係詞(ふくごうかんけいし)と言います。複合関係詞は複合関係代名詞(whoever、whichever、whateverといった関係代名詞に-everがついたもの)と複合関係副詞(when、where、howといった関係副詞に-everがついたもの)の2つに分けられます。今回は複合関係代名詞(ふくごうかんけいだいめいし)について解説します。

複合関係副詞(ふくごうかんけいふくし)については以下の記事で解説しました。

3つの複合関係副詞(whenever・wherever・however)について例文とともに解説

複合関係代名詞にはwhoeverwhicheverwhateverがあります。どの複合関係代名詞も、名詞節を導く用法譲歩の副詞節を導く用法を持ちます。

1.whoever

1-1.名詞節を導く場合:~する人は誰でも

  • Whoever reads the book will cry. その本を読んだ人は誰でも涙を流すだろう。

Whoever reads the bookは名詞節で、文の主語となっています。また名詞節を導くwhoeveranyone whoに書き換えることができ、Anyone who reads the book will cry. となります。

  • You can invite whoever you like. あなたが好きな人なら誰でも招待できます。

例文の複合関係代名詞whoeverは、それが導く節(whoever you like)の中で目的語(動詞likeの目的語)です。したがって、通常の関係代名詞であればwhoではなくwhomを使用するのですが、複合関係代名詞whoeverの場合は、whomeverとするよりもwhoeverを用いる方が普通です。

1-2.譲歩の副詞節を導く場合:誰が[を]~しようとも

  • Whoever comes, I’m glad. 誰が来ようとも私は嬉しい。

whoever comesは副詞節です。副詞節を導くwhoeverno matter whoに書き換えることができ、No matter who comes, I’m glad. となります。

2.whichever

2-1.名詞節を導く場合:~するものはどちらでも

  • You may eat whichever you like. どちらでも好きな方を食べて構いません。

whichever you likeは名詞節で、文の目的語となっています。名詞節を導くwhicheverany one thatに書き換えることができ、You may eat any one (that) you like. となります。

2-2.譲歩の副詞節を導く場合:どちらが[を]~しようとも

  • Whichever is chosen, it isn’t important. どちらが選ばれようとも、重要ではない。

whichever is chosenは副詞節です。副詞節を導くwhicheverno matter whichに書き換えることができ、No matter which is chosen, I’m glad. となります。

3.whatever

3-1.名詞節を導く場合:~するものは何でも

  • I buy whatever I want. 私は欲しいものは何でも買う。

whatever I wantは名詞節で、文の目的語となっています。名詞節を導くwhateveranything thatに書き換えることができ、I buy anything (that) I want. となります。

3-2.譲歩の副詞節を導く場合:何が[を]~しようとも

  • Whatever happens, I don’t move. 何が起ころうとも私は動かない。

whatever happensは副詞節です。副詞節を導くwhateverno matter whatに書き換えることができ、No matter what happens, I don’t move. となります。

4.形容詞的に用いられるwhicheverとwhatever

ここまでで紹介したwhichever、whateverは名詞的に用いられるものでしたが、whichever、whateverは形容詞的に用いられる場合もあります。

  • Use whichever pen you like. どちらでも好きな方のペンを使いなさい。

whichever

  1. 名詞節を導く場合どちらの~でも
  2. 譲歩の副詞節を導く場合どちらの~が…しようとも

これまで通り、名詞節を導くことも副詞節を導くことも可能です。

whatever

  1. 名詞節を導く場合どんな~でも
  2. 譲歩の副詞節を導く場合どんな~が…しようとも

形容詞的に用いられるwhichever、whateverは以上のように訳されます。