文の要素とは、英文が意味を成すために必要なもののことで、主語(しゅご)、動詞(どうし)、目的語(もくてきご)、補語(ほご)の4つがあります。
1. 主語:Subject
- I play tennis. 私はテニスをする。
主語とは、I私は/が he彼は/がのような、日本語で言うところの「○○は/が」の○○に当たるものです。上の例文ではI私はが主語となり、テニスをするという行為の動作主(どうさしゅ)となっています。
他にも文の中から主語を探してみます。
- He comes from Korea. 彼は韓国出身だ。
- Tom studies Japanese. トムは日本語を勉強している。
- This table is expensive. この机は高い。
- This small chair is not expensive. この小さい椅子は高くない。
上の例文で主語となるのは太字になっている部分です。主語になる部分は名詞/代名詞ですが、3番目・4番目の例文のように名詞だけではなく、その名詞を修飾する部分を含めて、主語とみなします。
なお、主語は英語でSubjectと言われることから、文法解説ではSと省略されます。
2. 動詞:Verb
動詞とは、歩く 走る 〜にいる のような動作・状態を表すものです。
- He plays the guitar. 彼はギターを弾いている。
- He walks to the station. 彼は駅へ歩いている。
- He is hungry. 彼はお腹がすいている。(isが動詞)
上3つの例文では1つ目と2つ目が動作。3つ目の動詞が状態を表します。
動詞は英語でVerbと言われることから、Vと省略されます。
3. 目的語:Object
- He has a book. 彼は本を1冊持っている。
- She studies English. 彼女は英語を勉強する。
目的語は「○○を食べる」、「○○を読む」のような「○○を〜する」動詞の「○○」に入る部分です。
上2つの例文では「本」、「英語」の部分が目的語となります。
目的語は必ず動詞の後に置かれ、英語でObjectと言われることから、Oと省略されます。
主語と同じように、名詞/代名詞1つだけではなく、名詞/代名詞に付いている修飾語も含めて目的語とみなします。
例えば、上2つの例文のうち1番目の例文ではbookだけでなく、bookの直前に置かれている不定冠詞のaも含めた、a bookが目的語になります。
4. 補語:Complement
補語(ほご)とは、主語や目的語を説明するものです。これまで見てきた主語、動詞、目的語と違って概念が少し難しいので、このパートでの説明はささっと見てもらっても構いません。
- He is a student. 私は学生です。
この例文における補語はa studentで、主語のIが何であるかを説明しています。この文では、I私=a student学生→私=学生ということがわかります。
- The news made me happy. その知らせは私を幸せにした。
この例文における補語はhappyで、目的語のmeがどんな状態であるかを説明しています。me私=happy幸せな→私=幸せということがわかります。
このように補語は、動詞の後ろで主語を説明する場合と目的語の後ろでその目的語を説明する場合の2つに分かれます。
補語になる品詞は名詞(名詞に付随する修飾語も含む)と形容詞です。補語は英語でComplementと言われることから、Cと省略されます。
5. 文の要素まとめ
これまで見てきた文の4要素を振り返ります。
5-1. 主語(S)
文のはじめに置かれることが多い。名詞/代名詞とそれに付属する修飾語のかたまり。動詞の動作主。
5-2. 動詞(V)
主語の後ろに置かれる。動作・状態を意味する。
5-3. 目的語(O)
動詞の後ろに置かれる。名詞/代名詞とそれに付属する修飾語のかたまり。「○○をする」の○○に当たる。
5-4. 補語(C)
名詞・目的語の後ろに置かれる。主語や目的語を説明する。
6. 文を4要素に分けてみる
- He studies English. 彼は英語を勉強する。
上の文を例に、文のどの単語がどの要素に当てはまるのか確認しましょう。
- He / studies / English.
この文は主語、動詞、目的語の3つの要素から文が成り立っています。動作しているのはHe「彼」、動作・状態を意味するのはstudies「〜を勉強する」、「○○をする」の○○に当たるのはEnglish「英語」です。
- He:主語
- studies:動詞
- English:目的語