以下の記事で「比較の文を作る際、どのように形容詞が変化するのか」について解説しました。
形容詞の比較級と最上級の比較変化について学ぼう今回は形容詞の比較変化の知識を生かしながら、比較の文の作り方について解説していきます。
英語では比較の文を作る際に、比較の基準(何を基準に比較するのか)を考える必要があります。
- He is as tall as she. 彼は彼女と同じくらい背が高い。
例えば、この例文ではtallが比較の基準となっています。背の高さという観点で彼と彼女を比較しているのです。では、どのように比較の文を作るのか、それぞれ見ていきましょう。
1.原級
比較の文の作り方の基本は、比較の基準を中心に2つの文を繋げることになります。
例えば、TomはBobと同じくらい背が高いという文を作る前に、Tomは背が高いとBobは背が高いという2つの文を用意します。
①Tom is tall. + ②Bob is tall.
この2つの文を比較の基準を中心にして繋げます。まず①の文の比較の基準tallの前にasを置きます。
- Tom is as tall.
このasは「どれくらい」という程度を表す副詞のasです。次に、②の文と結びつける接続詞のasを置き、その後ろに②の文をそのまま持ってきます。
- Tom is as tall as Bob is tall.
これにより、前のasの「どれくらい」に対する答えが用意されます。その答えとはBob is tall. です。「Tomはどれくらい背が高い?(前のas)」「それはBobくらい(後ろのas以下)」というイメージで、前のasの「どれくらい」を後ろのas以下の②の文が表しているのです。
英語は繰り返しを嫌う言語ですので、ここから繰り返されている部分(②Bob is tallのis tallの部分)を消します。
- Tom is as tall as Bob.
このようにして原級の比較の文ができあがります。
2.比較級
比較級になっても、比較の文の作り方の基本は変わりません。原級の時と同じように考えて作ることができます。
今回はTomはBobより背が高いという文を作ってみましょう。先と同様Tomは背が高いとBobは背が高いという2つの文を用意します。
①Tom is tall. + ②Bob is tall.
この2つの文を比較の基準を中心にして繋げますが、原級の時とは異なりasはありません。その代わりと言っては何ですが、比較の基準であるtallの形を変えます。
- Tom is taller.
これに~よりという意味を持つ接続詞のthanを置き、2つの文を繋げます。
- Tom is taller than Bob is tall.
いつも通り、繰り返されている部分を消し、
- Tom is taller than Bob.
となります。
3.最上級
3つ、あるいは3人以上の中で一番であることを表現する際に用いられるのが最上級です。最上級を使った比較の文はこれまでとは異なります。
- Tom is tall.
比較の基準tallを最上級にします。
- Tom is the tallest (person).
一番ということは一人に特定できるので原則としてtheを置きます。今回のtallは叙述用法ではありますが、personを補って限定用法と考えることもでき、こういった場合にもtheを置くのが基本です。
また最上級を用いる場合、どの中で一番であるかを示すためにin+場所(単数)またはof+集団(複数)が付け加えられます。
- Tom is the tallest in this class.
これで完成です。
関連記事
これで比較の文を作るために必要な基礎知識がわかりました。今度は原級・比較級・最上級を使った表現をマスターしていきましょう。
原級を使った基礎的な比較の表現をマスターしよう 比較級を使った4つの基礎表現を学ぼう 最上級を使った基礎的な4つの表現を例文とともに解説