助動詞の意味・用法のリストと4つの基本ルールを学ぼう

助動詞(じょどうし)とは動詞に意味を付け加えて印象を変える品詞です。

例えばcan〜できるという助動詞を動詞の前に置くと、〜するという意味を〜することができるという意味に変えることができます。

下の例文を見てください。

  • I play tennis.私はテニスをする。
  • I can play tennis.私はテニスができる。
  • I have to play tennis.私はテニスをしなければならない。

助動詞が動詞と一緒に使われると文の意味が変わっているのがわかると思います。

このように、動詞の印象を変えられるのが助動詞の持つ効果です。

動詞が”身体”だとすると、助動詞は”着せ替え可能な服”と考えてもいいかもしれません。canという服やhave toという服があるのです。

このページでは、よく使う助動詞一覧を確認した後、すべての助動詞に共通する使い方のルールを見ていきます。

  1. よく使う助動詞一覧
  2. 助動詞の共通ルール

1.よく使う助動詞一覧

動詞の種類が何万、何十万種類あるのに対して、助動詞の数は多くみても数十です。

いきなり全ての助動詞を暗記する必要はありませんが、英語の勉強を進めながら少しずつ助動詞を自分のものにしていきましょう。

1-1.可能・許可・推量

can 〜できる、〜かもしれない, be able to 〜できる, could 〜できた
  • I can play tennis.私はテニスができる。
  • I‘m able to play tennis.私はテニスができる。
  • I could play tennis.私はテニスができた。

これら3つの助動詞は、動詞の前に置かれることで動詞に可能の意味を付け加えることができます。

couldはcanの過去形で、これら2つは可能だけでなく、許可・推量の意味をプラスすることもできます。

  • You can use my phone.私の電話を使ってもいいですよ。
  • It can be true.それは正しいかもしれない。

日本語に翻訳するときは、canやcouldが可能・許可・推量の内、どの意味になるのかを考えながら訳す必要があります。

1-2.推量・許可

may 〜かもしれない, might 〜かもしれない
  • That may be true.それは正しいかもしれない。
  • That might be true.それは正しいかもしれない。

mayとmightは推量・許可のニュアンスを動詞にプラスする助動詞です。

mightはmayの過去形ですが、mayより確信度の低い推量として現在について述べるときにも使われます。

1-3.義務・命令・助言

have to 〜しなければならない, have got to 〜しなければならない, must 〜しなければならない, need 〜する必要がある, should 〜すべきだ, ought to 〜すべきだ, had better 〜したほうがいい

義務や命令・助言のニュアンスを動詞にプラスするのがこれらの助動詞です。

  • I have to go there.私はそこに行かなくてはならない。
  • I must go there.私はそこに行く必要がある。
  • I should go there.私はそこに行くべきだ。

have to, must, shouldの3つはとりわけ使用頻度の高い助動詞なので早めに覚えましょう。

1-4.予定・勧誘

will 〜する予定だ, would 〜しようとした, shall 〜しよう

これから行うことを表現するのにこれらの動詞は使われます。

  • I will go there.私はそこに行く予定だ。
  • I would go there.私はそこに行こうとした。

wouldはwillの過去形です。

2.助動詞のルール

  • I must go there.私はそこに行かなくてはいけない。
  • I have to go there.私はそこに行かなくてはいけない。
  • I must not go there.私はそこに行ってはいけない。
  • He must go there.彼はそこに行かなくてはいけない。

canやmayなど約15種類の助動詞を見てきました。ここでは助動詞に共通するルールを見ていきます。

2-1.動詞の前に置かれる

  • I will go there.私はそこに行く予定だ。
  • I must go there.私はそこに行かなくてはならない。

助動詞は動詞の前に置かれます。日本語の助動詞は「〜できる」や「〜しなくてはならない」のように動詞の後ろにつきますが、英語は前に置かれるので気をつけましょう。

2-2.一語だけではない助動詞もある

  • I have to go there.私はそこに行かなくてはならない。
  • I had better go there.私はそこに行くべきだ。

助動詞の中にはhave toやhad betterのように二語や三語の組み合わせによるものもいくつかあります。

2-3.否定詞notは助動詞と動詞の間に置く

  • I will not go there.私はそこに行く予定はない。
  • I must not go there.私はそこに行ってはならない。

will notやmust notのように否定詞notは助動詞の後ろに置かれます。

have toとneed toはdon’t have toやdon’t need toというようにdon’tを助動詞の前に置きます。これはhaveやneedが動詞に分類されるからです。(助動詞的な役割を持つ動詞句)

2-4.主語の人称によらず形が変化しない

  • I will go there.私はそこに行く予定だ。
  • You will go there.あなたはそこに行く予定だ。
  • He will go there.彼はそこに行く予定だ。

助動詞は人称がIでも、Youあなたでも、Heでも形が変化しません。

have toとneed toはHe has toやHe needs need toというように形が変化します。これはhaveやneedが動詞に分類されるからです。(助動詞的な役割を持つ動詞句)