形容詞(けいようし)にはその名詞がどんなものなのかといった具体的な説明を加える役割があります。形容詞が名詞の説明を加える際にはいくつかのルールがあります。今回は形容詞のルール、用法の分類について解説します。
1.形容詞の2つの用法
1-1.限定用法
形容詞が名詞を修飾する用法を限定用法(げんていようほう)と言います。
①形容詞+名詞
- I ate an red apple. 私は赤いリンゴを食べた。
限定用法において、形容詞が単独で用いられる場合、形容詞は修飾する名詞の前に置かれます。
②名詞+形容詞
- There is a box full of toys. おもちゃでいっぱいの箱がある。
限定用法において、形容詞が複数の語句を伴う場合、形容詞は修飾する名詞の後に置かれます。
- There is something wrong with my computer. コンピュータの調子が悪い。
またsomething、anything、everything、nothingのようなthingで終わる名詞を修飾する際、形容詞が単独であっても修飾する名詞の後に置かれます。
形容詞には限定用法でしか使えないものがあります。以下が限定用法でしか使えない形容詞です。
1-2.叙述用法
- He is happy. 彼は幸せです。(SVC)
- The news made me happy. その知らせのおかげで私は幸せになった。(SVOC)
SVC、SVOCの補語として使われる形容詞の用法を叙述用法(じょじゅつようほう)と言います。
限定用法でしか使えない形容詞があったように、叙述用法でしか使えない形容詞もあります。以下が叙述用法でしか使えない形容詞です。
1-3.限定用法と叙述用法で意味が異なる形容詞
これまでに限定用法でしか使えない形容詞、叙述用法でしか使えない形容詞を紹介しました。形容詞の中にはどちらの用法でも使えるが、それぞれの用法ごとに意味が異なる形容詞があります。
certain
- I met a certain man. 私はとある男性に会った。
- It is certain that my dog will come home again. 私の犬が再び家に帰ってくることを確信している。
certainは限定用法の場合ある、叙述用法の場合確信していると訳します。
- 限定用法:ある
- 叙述用法:確信している
present
- There is no problems in the present situation. 現状では問題はありません。
- He was present at the conference. 彼はその会談に出席した。
presentは限定用法で用いられると現在の、叙述用法で用いられると存在してという意味になります。
- 限定用法:現在の
- 叙述用法:存在して
late
- I receive the late information on the Internet. 私はインターネットで最新の情報を得ている。
- The late father was a teacher. 今は亡き父は先生でした。
- I was late. 私は遅れた。
lateは限定用法だと最新のまたは亡くなったと訳されます。叙述用法の場合は遅れたです。
- 限定用法:最新の/亡くなった
- 叙述用法:遅れた
2.数量を表す形容詞
2-1.manyとmuch
- There were not many people at the park. 公園にはあまり人がいなかった。
- I don’t have much money. 私はあまりお金を持っていない。
manyは可算名詞、muchは不可算名詞に用いられます。
また、主に否定文、疑問文で使われます。
2-2.a lot of
I have a lot of pencils. 私はたくさんの鉛筆を持っています。
可算名詞、不可算名詞、どちらにおいてもa lot ofを用いることができます。
また、主に肯定文で使われます。
2-3.fewとlittle
- I have a few friends. 私には少し友達がいる。
- I have few friends. 私には友達がほとんどいない。
- I have a little money. 私は少しお金を持っています。
- I have little money. 私はほとんどお金を持っていません。
fewは可算名詞、littleは不可算名詞に用いられます。
few、littleは否定的な意味ほとんどない、a few、a littleは肯定的な意味少数のとなります。